.NET ビルド小技集 (3)

前回の .NET ビルド小技集 (2) では、プロジェクトのビルド イベントで ZIP ファイルを作成しました。
今回は、ビルド自体を PowerShell で実行する方法についてです。

 

PowerShell でビルドする

前回までの方法では、ビルドのたびにコンテンツ ファイルがコピーされ、ZIP ファイルが作成されますが、
現実の運用では ZIP ファイルを作成するのは毎回である必要はなく、
アプリをリリースするときの Release ビルドだけでよいでしょう。

そこで今回は、Release ビルドと ZIP ファイルの作成を PowerShell で実行することにします。
ただし、xcopy によるファイルのコピーはデバッグ時にも必要だと考えられるため、プロジェクトのビルド イベントに残します。

PowerShell スクリプトで、MSBuild.exe および前回作成した CreateZipForAssembly.ps1 を呼び出します。

	$msbuild = "C:\Windows\Microsoft.NET\Framework\v4.0.30319\MSBuild.exe"
	$slnFilePath = "..\BuildSample.sln"
	Invoke-Expression ([string]::Format("{0} {1} /p:Configuration=Release /t:Clean", $msbuild, $slnFilePath))
	Invoke-Expression ([string]::Format("{0} {1} /p:Configuration=Release /t:Rebuild", $msbuild, $slnFilePath))
	.\CreateZipForAssembly.ps1 ..\EmptyConsole\bin\Release\EmptyConsole.exe ..\Downloads
	explorer ..\Downloads

view raw Build-EmptyConsole.ps1 hosted with ❤ by GitHub

 

以上で準備は完了です。
リリース時には AssemblyInfo.cs でバージョンを設定して、この ps1 ファイルを PowerShell で実行します。

実行結果:

 

前回: .NET ビルド小技集 (2)
次回: .NET ビルド小技集 (4)

作成したサンプル
BuildSample (GitHub)

バージョン情報
Visual Studio 2013

参照
Build Version Increment Add-In Visual Studio
第4回 ミッション：ビルドを自動化セヨ！

たまに利用する .NET Tips 集
NuGet パッケージを作成して公開する